ホーム | ビジネスニュース | 1千億ドル超の買収成立=ブラジル人株主の飲料会社世界一へ

1千億ドル超の買収成立=ブラジル人株主の飲料会社世界一へ

 5回に及ぶ交渉後、ベルギーに本社を置く飲料会社ABInBev(A社)によるSABMiller(S社)買収が合意を見たと14日付エスタード紙が報じた。同買収でA社は世界のビール生産量の3分の1を占める巨大飲料会社となる。
 買収金額は国際企業買収第5位の1042億ドルに上ると見られ、英国企業を買収した額としては最大規模となった。合併後の会社の年商は730億ドルとなる。
 A社はバドワイザー、ステッラ、コロナその他の銘柄、S社はグローシュ、ピルスナーなどの銘柄を有し、欧州、アジア太平洋地域を除くエリアでは世界最大のビールシェアとなる。14年のデータによると、ブラジル内でのシェアは63・9%で、2位のブラジル・キリン13・3%を大きく引き離している。
 A社の主要株主にはブラジル人のジョルジ・パウロ・レマン氏、マルセル・テレス氏、カルロス・アルベルト・シクプラ氏が名を連ねている。3氏は3Gカピタルというファンドを介し、ケチャップ会社ハインツ社などの食品関連会社などの大型買収を繰り返している。