大サンパウロ市圏での輪番断水を避けるためにジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)が推進した、ビリングス湖とアウト・チエテ水系を結ぶ水路がリベイロン・ピレス市で水害を引き起こし、8日に送水が止められたが、20日に水量制限付きで復旧したと20、21日付エスタード紙が報じた。
9月30日の送水開始後、同水路には毎秒2千リットルの水が流れていたが、リベイロン・ピレス市が8日に行った調査で水害が確認された。同市環境局のジェルソン・グラール局長によると、オウロ・フィーノ区ではくぼ地周辺の土手が崩れて沈泥が起き、道路や工場に水があふれた他、塀が崩れる危険もあった民家3軒は市警備隊により立ち入り禁止となった。
同市はサンパウロ州水資源・エネルギー局(DAEE)と協議の上、修復工事終了までは送水を停止し、工事終了後も送水量を当初の計画の4分の1(送水停止前の半分)とする事で合意。修復工事は19日に終了し、20日からは1千リットル/秒の送水が再開された。
同プロジェクトは大サンパウロ市圏での輪番断水を避けるために不可欠とするサンパウロ州政府は、19日に「沈泥除去は9日に終了、市民への危険がなくなったので送水は再開される」との文書を発表。20日には、送水量が最大量に達するのは時間の問題との考えを表明している。