23日から始まる先住民族オリンピックに参加するため、ブラジル、また世界からの先住民族がトカンチンス州都パルマスに集っている。
サッカー競技は開会式の2日前の21日からの予定だったが、物流的な問題で22日開始となった。国際部族委員会(ITC)幹部のカルロス・テレーナ氏は「1日遅れたが、その間に他のイベントを開催したり、技術的な調整を行ったりするし、普段は行わない(馴染みのない)種目について学ぶことができるように、ワークショップも行う」と語った。
23日の開会式まで、先住民族限定のイベントが行われた。監督達の会議では、種目ごとに競技のルールや順番などが話し合われた。20~22日開催の国際先住民文化フェスティバルでは、各部族が踊りや習慣を披露する。
しかしながら、これらの活動はいずれも報道陣には公開されない。主催者によると、多くの先住民は、白人が近くにいることを快く思わないからだ。族長のダヴィ・カイアポ氏は、活動によっては外部に見せることの出来ないものもあると強調した。
「我々部族社会には、活動によっては、公開できないという掟がある。我々先住民族には、長い間受け継がれてきた、非常に強力な儀式がある。こういった儀式を行う時は、プライバシーを守るために、外部の人を外した状態を保ちたいんだ」と族長は言った。
ダヴィ族長は、彼らが「親族」とさえ呼ぶ、ブラジルの他部族や外国の先住民族と交流し、文化や知識を分かち合う事がいかに重要かという事について話し、「他部族の多くは敵だったが、今は友人だし、ブラジル以外の国の先住民との交流も重要だ。先住民オリンピックはただのスポーツ大会ではなく、それぞれの部族の文化や伝統を示す場なんだ」と語った。(21日付アジェンシア・ブラジルなどより)