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FIFA汚職=前CBF会長 米国送還=5カ月のスイス拘留の末

 5月27日にスイスのチューリッヒで、米国連邦捜査局(FBI)の要請を受けたスイス当局に逮捕されたジョゼ・マリン前ブラジルサッカー連盟(CBF)会長が28日、米国への送還に同意したと29日付伯字各紙が報じた。
 「マリン博士は、10日以内に米国に向かい、司法手続きに従う」と同容疑者のブラジルでの弁護士パウロ・ペイショット氏は伯メディアに語った。
 マリン容疑者ら7人の国際サッカー連盟(FIFA)幹部はFIFAの試合放映権や主催大会のマーケティング利権に絡む汚職関与が疑われ、ジョゼフ・ブラッター氏を会長に再選した総会のために同国に集まったのを狙って逮捕された。
 同容疑者のスイスでの弁護士ゲオルグ・フリエッリ氏は、同容疑者が司法取引に応じて罪を認めるかどうかや、自宅軟禁の権利を得るために罰金を払う事に同意したかは話せないとした。
 同容疑者は7月に米国に送還された、元北中米カリブサッカー連盟会長のジェフェリー・ウェッブ容疑者と同じ道をたどることとなる。ウェッブ容疑者はニューヨークの法廷で無罪を主張し、自宅軟禁を求め、1千万ドルに及ぶ罰金の支払いに同意している。
 スイス当局は「マリン容疑者は他のサッカー界の要人と共謀してこの汚職をたくらんだようだ」と語っており、残り5人に関しても「米国送還」を承認している。
 マリン容疑者は逮捕以来、報道陣には汚職疑惑に関して一切発言していない。弁護士達はFBIがスイス当局に提出した証拠は弱いと主張、米国送還を求める書類には具体的な罪状さえ書かれていないと述べている。
 FBIから調査対象とされている、デル・ネーロ現CBF会長の立場も危うくなった。マリン前会長はスイス当局の調べに対し、ブラジル杯の契約に関する賄賂をデル・ネーロ現会長と分けたと供述しているという。