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ファンと警官が自宅に侵入=ガス弾発射などで家屋破損

 ブラジル選手権で首位攻防戦が行われた1日、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテではコリンチャンス・ファンと警官の抗争が起き、彼らがなだれ込んだ家の主人がケガをした上、扉やトイレも壊されるという事件が起きた。
 被害に遭ったのは、インデペンデンシア・スタジアムのそばに住む商人のアンデルソン・カルドーゾさん(39)だ。最初に家の中に入ってきたのはコリンチャンスのファン達で、それを追いかけるように警官が入り込んできた。
 カルドーゾさんはファンと警官との間の混乱に巻き込まれ、顔と足にケガをした他、扉とトイレが壊された。
 地元住民達によると、コリンチャンスのファンの一部は試合を観戦するための入場券も持っていたが、警官が入場券を持たないファンがスタジアムに近づかないよう、バリケードを築いた。このため、試合が始まっても入場できなかったファンが試合開始後に、警官に抗議した事で混乱が生じたという。
 警官はファン達を制圧するために催涙ガス弾やゴム弾、マスタードガスを使用。ファン達は石やビンを投げて抵抗したが、対抗しきれずに道路沿いの家に飛び込んだと見られている。
 アトレチコ・ミネイロのファンの一部も、コリンチャンスのファンと渡り合おうとして警官ともみ合いになったという。
 機動隊のジアンフランコ・カイファラ隊長は、「ファン達は家の中からもビンとかを投げつけてきたし、住民達は警官に暴行を加えた。証拠の映像が残っている」というが、近隣の住民達は警官が先に手を出したと証言している。カイファラ隊長は「ファンを家の中からつまみ出せばこっちの責任だといわれるし、ファンが民家に侵入するに任せて家屋破損などが起きれば、その責任も問われる。俺達は生贄の子羊さ」と吐き出した。
 カルドーゾさんは法医学研究所で身体検査を受け、被害届を提出。警察が事情を調査する。
 カイファラ隊長によると、機動隊はコリンチャンスのファンはバス12台で到着と聞いていたが、実際に来たのは26台で、バンも7台来たという。コリンチャンスのファン達も入場券販売に関する情報が不十分だったと文句を言っている。
 警備に当たった警官達は、会場が6万人収容のミネイロンではなく、2万3千人収容のインデペンデンシアだった事にも苦言を呈しているが、アトレチコ・ミネイロにしてみれば、最近の試合で好結果が出た事が多いインデペンデンシアで、今年のブラジル選手権の優勝杯の行方を大きく左右する首位攻防戦を優位に運びたいとの思いがあったのかもしれない。(3日付フォーリャ紙サイトより)