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ジョアキン・レヴィ財相(Elza Fiuza/Agencia Brasil)

家庭内労働者の登録に不備=多くの雇用主が登録できず=期間を月末までに延長

 多くの家庭内労働者の雇用主からの苦情や、数日に渡るシステムの不具合から、政府は4日、雇用者が払うべき、被雇用者の社会保障費や税金などをまとめて払うシステムである〃シンプレス・ドメスチコ(SD)〃の支払い期限を今月末まで延期する事を決めたと5日付伯字紙が報じた。
 SDを共同で管轄する財務、労働、社会福祉各省による省令が5日に出され、6日までだった支払期限が30日までに延長される。
 家庭内労働者向け統合徴税システムの「eSocial」では、不具合が連続で発生した。ジウマ大統領は、システムの不具合で利用者が迷惑を被っているのに、財務省がそれを認め、期日を延長するのが遅れたと不満をもらしている。
 SDの運用は10月1日に開始されたが、それ以来、雇用者達はSDへのアクセスや被雇用者の登録が困難だと訴えてきた。エラーメッセージの頻出や再三のやり直し、登録用の書類集めなど、利用者はここ数日間、相当の時間を費やした。
 政府は当初、10月最終週で家庭内労働者の登録を締め切り、その後に社会保障費や税金を徴収するためのeSocial徴収書(DAE)を発行する予定だったが、登録が遅れ、登録と支払いを6日までとなった。
 だが、今月1日からのDAE発行と共に、より深刻な問題が発生した。システムの不安定さに対する不満の声がソーシャルネット上にあふれた。家庭内労働者を雇用する人達の多くは2日の万霊節までの3連休を使い、登録と支払いを済ませようとしたが、eSocialの不備と国税局の対応人数が不十分だった事で、徒労に終わった。
 連邦国税局は利用者を苦しませたシステムの不調は複数の省庁のデータ処理に齟齬が生じた事が原因で、システムが停止していたわけではないと説明している。
 システム構築に当たった連邦データ処理サービス公社(SERPRO)がシステム不調からの復旧が遅れていると報告したのを受け、財務省は混乱を避けるために登録、支払い期限を延長することを選択した。