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ジャン・ウィリス氏

ジャン・ウィリス下議=「多様性」に貢献する世界の50人に=オバマ大統領らと名を連ね

 アメリカの世界的に有名な経済誌「エコノミスト」がこのほど、「多様性に貢献する世界の50人」という特集記事を組んだが、その中でブラジルの意外な政治家の名前がリストにあがった。
 ジャン・ウィリス下院議員(41)は政治家になる前から、政治以外のことで名の知れた存在だった。それは2005年に、ブラジルで屈指の視聴率を誇るテレビのリアリティ・ショー「ビッグ・ブラザー・ブラジル」に参加したことだった。同氏はそこで同性愛者のキャラクターとして知られていた。
 その後、ウィリス氏は急進左派で知られる社会主義自由党(PSOL)から2010年の下院議員選挙に出馬し当選。14年10月の選挙でも再選を果たし、現在2期目の1年目だ。
 政治家としてはかなり若い部類のウィリス氏ではあったが、下院で同性愛者の権利を主張する政治家として台頭した。
 ブラジルの政治家には福音派など、同性愛者に対して否定的な人たちも決して少なくないが、そうした政治家とも激しい論戦を繰り返してきた。特に13年には、下院の人権委員会委員長に選ばれながらも同性愛発言を繰り返してきた牧師でもあるマルコ・フェリシアノ下議と激しく議論したことも奉じられていた。
 「エコノミスト」はそんなウィリス氏を「ブラジルの政治史上、はじめてLGBTの権利主張を展開する政治家」として注目し、50人のリストに名を乗せた。
 その他の50人の中には、アメリカのバラック・オバマ大統領とミシェル・オバマ夫人、16年のアメリカ大統領選民主党候補のヒラリー・クリントン氏、チベットのダライ・ラマ14世、14年に17歳でノーベル平和賞を受賞し話題を呼んだ人権運動家のマララ・ユスフザイ氏、実業家のビル・ゲイツ氏、女優のアンジェリーナ・ジョリー氏など、そうそうたる名前があげられている。(6日付エスタード紙サイトなどより)