地理統計院が6日、10月の拡大消費者物価指数(IPCA)は0・82%上昇し、1~10月の累計は8・52%、12カ月間の累計では9・93%に達したと発表と7日付伯字紙が報じた。
今年累計の8・52%は政府の目標上限の6・5%をはるかに上回り、1996年以来の高率となった。12カ月間の累計の9・93%も、2003年11月の11・02%以来の高率だ。
LCAコンスルトーレス社は11月のインフレは0・66%と予想しているが、その場合も12カ月間の累計は10・09%となり、二桁インフレとなる。その他の会社も11月末の12カ月間のインフレ率は10~10・1%と見ている。
今年最大のインフレ圧力は電気代で、全国平均で49・03%上昇。70%以上値上がりした州もある。10月最大のインフレ圧力はガソリンの5・05%値上がりで、これに伴ってエタノール需要も拡大。エタノールは輸出も増えており、増産のために砂糖の生産が減り、グラニュー糖や精白糖が値上がりした。
砂糖の値上がりは為替変動と共に、食品価格値上がり要因となった。10月に値上がりした品は鶏肉、砂糖、にんにく、ビール、米、炭酸飲料、調味料、小麦粉など。
電気やガスのような政府の価格統制品と食品類の値上がりの影響は低所得者層ほど大きく、月収最賃1~5の家庭のインフレ率は10・33%。
13の大都市圏では、クリチバの11・52%始め、ゴイアニアやポルト・アレグレ、サンパウロ、フォルタレーザの計5カ所で、インフレ累計が10%を超えた。
現在のインフレは需要増より、輸入品の肥料や農薬、部品の値上がりなど、生産コスト上昇の影響が大だ。小切手税導入否決となればガソリンの経済支配介入納付金(Cide)の年内引き上げもあり得、今年のインフレが10%を超える可能性が一段と高まる。