ブラジルを代表する名外交官として知られたセバスチャン・デ・レゴ・バロス・ネット氏(75)が9日、リオの自宅アパートで転落死した。10日付伯字紙が報じている。
調べによるとレゴ氏は午後1時頃、リオ南部コパカバーナのアトランチカ大通りにあるアパートの11階から落ちた。
遺体の傍らにジェツリオ・ヴァルガス元大統領の伝記の第2巻があったことや、窓の側にはしごがあり、その横に本棚があったことから、同書を取ろうとして起きた事故死と思われるが、警察は自殺の可能性も考慮して調査中だ。他殺の可能性はないという。
レゴ氏は水頭症を患っており、その手術の後遺症でめまいや歩行困難などの後遺症に苦しんでいたといわれている。この日、同氏はアパートの隣にあるホテルで日課の運動を行った後、午後から夫人とレストランに昼食に出かける予定だった。
レゴ氏は1963年から外交官の職務に就き、1990年~94年には旧ソ連大使を務めた後、95年には外務省ナンバー2の職である外交調整局長を務めた。99~01年にアルゼンチン大使を務めた後は、02年1月に時のカルドーゾ大統領に請われて、国家原油庁(ANP)の経営責任者に就任し、ルーラ政権下の2005年1月まで同職を務めた。
レゴ氏死去の報を受けてカルドーゾ氏とジウマ大統領はすぐにレゴ氏の遺族に電話をかけ、ANPは追悼の文書を発表している。
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