10月に開幕した2018年ロシアW杯予選を1勝1敗で終えたサッカー・ブラジル代表こと〃セレソン・ブラジレイラ〃は、今月12日と17日にそれぞれ、ブエノスアイレスでアルゼンチン、サルバドールでペルー代表と戦い、今年の活動を締めくくる。
欧州、ブラジルで活躍する選手達は8日よりサンパウロに集合し、試合前日の11日まで同市東部のコリンチャンス練習場でトレーニングを行った。
通常、試合前日は試合会場での公式練習を行うが、このスケジュールではそれが出来ない。最大のライバル、アルゼンチンに長く滞在すると、過激なファンが宿泊ホテルの近くで夜中も騒ぎ、休息が妨げられるのを警戒してのスケジュールだ。
11月の連戦で何より注目されるのは、7月のコッパ・アメリカで受けた退場処分による出場停止が解けたエース、ネイマールのプレーだ。所属のFCバルセロナでは怪我のメッシの不在を完全に埋める大車輪の活躍で、合流直前のスペインリーグの試合でも、超アクロバティックなゴールを決め、調子の良さは折り紙つきだ。
片やアルゼンチンは、10月の2試合で1分1敗と散々のスタートを切り、ブラジル相手といえども地元での勝利は至上命題。だが、攻撃陣の主役のメッシ、アグエロ、テヴェスの3人を怪我で欠き、苦戦は必至か。
ネイマールの復帰でブラジル各紙をにぎわしているのは、「誰が外れるのか」という問題だ。
「1トップのリカルド・オリヴェイラを外し、そこにネイマール」又は、「10月の連戦で調子が悪かった中盤中央のオスカールを外してネイマール、ただしウイングのウィリアンがオスカールの位置に入り、ネイマールはウイング」の二つの選択肢が有力だ。
ブラジル代表として67試合に出場、46得点のネイマールだが、W杯予選はこれが初となる。2010年南アフリカ大会後にセレソンデビューしたネイマールは、2014年大会はブラジルが開催国のため、予選に参加する必要がなかった。
独特のプレッシャーがかかるW杯予選は初めてで、しかも最難関の敵地アルゼンチン戦。手練手管のアルゼンチン選手による挑発、反則の一番の標的となることは確実だが、危機のセレソンを救うゴールは生まれるか。(規)
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