ルーラ前大統領(労働者党・PT)の親友として知られ、現在、疑惑の人物としてその名が浮上している牧畜企業家のジョゼ・カルロス・ブンライ氏が、社会経済開発銀行(BNDES)の不正融資疑惑に関し、下院の議会調査委員会(CPI)から召喚され、PTが抵抗の構えを見せている。13日付エスタード紙が報じている。
ブンライ氏は2012年に自身の経営する企業「サンフェルナンド・アスーカル・エ・アルコール」が52万3千レアルの債務不履行を理由に倒産寸前だったにもかかわらず、BNDESから同グループ内の息子名義の企業に1億150万レアルの融資を受けた疑惑を指摘されている。
ブンライ氏の召喚は12日、社会大衆党(PPS)のアルナルド・ジョルディ下議がCPI開始早々に提案し、投票にかけられた結果、16対3の圧倒的多数で可決された。同氏召喚案は先週のCPIでも議題となったが、先週は政府が阻止を試みたのと本会議がはじまったのとでなし崩しになっていた。だが、今回は野党側がPTをはじめとした連立与党側の議員が揃わない内に不意をつく形で提案したため、同氏召喚を食い止められなかった。
PTはCPIのマルコス・ロッタ委員長(民主運動党・PMDB)に対し、ブンライ氏召喚の無効性を訴えたが、委員長の返答は来週に持ち越された。PT側は、取り消しが認められないなら下院の運営委員会に提訴することを考えている。
ブンライ氏召喚はPTにとり、ルーラ氏に捜査を及ばせないために意地でも避けたい事項だ。
ブンライ氏はラヴァ・ジャット作戦でも、PMDBのロビイスト、フェルナンド・バイアーノ被告と組み、シャヒン社に石油プラットフォームで結んだ契約に関し、ペトロブラス国際部のネストル・セルヴェロー元理事や課長ら計3人に500万米ドルの贈賄を行うように計画した疑惑をもたれている。
さらに、そのシャヒン社が2006年のルーラ氏の大統領選に6千万レアルの献金を行ったことと、ブンライ氏の企業が同社グループの銀行より1200万の貸付を受けたこととの関係も疑問視されている。
ブンライ氏はバイアーノ被告に対し、「ルーラ氏の嫁の不動産の支払に必要だ」として300万レアルの贈賄を求めたとも言われている。
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