ブラジルの手帳には記念日などが書き込まれているものが多いが、11月19日は〃国旗の日〃だ。国旗の原型は1889年11月19日に制定され、その後も、州の数が変わるたびに細部のデザインが変わった。
画家のデシオ・ヴィラレス氏が描いた最初の国旗には、21個の星が描かれていたが、1992年5月11日に制定された現行の国旗には27個の星が描かれている。
国旗中央の円の中に描かれているのは、共和政が樹立された1889年11月15日の朝8時30分のリオデジャネイロの空で、27個の星は26州と連邦直轄区を表す。これらの星は、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座、りゅうこつ座のカノープス、おとめ座のスピカ、うみへび座、南十字星、はちぶんぎ座σ星、みなみのさんかく座、さそり座を、地球を外側から見たイメージで描かれている。星座の模様が左右反転しているのはそのためだ。
国内はおろか、世界でも最大の国旗はブラジリアの3権広場にあり、横20メートル、縦12メートル。パラナ州カスカヴェル市の縫製工場で作られる国旗の重さは90キロに及ぶ。
3権広場に建てられた掲揚塔は高さ100メートルで、常に風にはためく旗は、愛国心などの象徴でもある。この国旗は雨風にさらされて傷みやすいため、軍と消防が立ち会って毎月第1日曜日に交換。国旗を揚げる時には国歌、国旗を降ろす時には、国旗の歌が演奏される事になっている。また、ブラジルでは、国旗を縦長に掲揚する事は禁じられている。
国旗の緑はブラジル皇帝だったペドロ1世のブラガンサ家、黄色はその皇妃マリア・レオポルディナのハプスブルク家を象徴している。また、中央の白い帯は黄道を表し、その中には緑色で哲学者オーギュスト・コントの「秩序と進歩」という言葉が記されている。(ウィキペディア、19日付グローボ局ニュースなどより)