【既報関連】サンパウロ州が州立校再編案を発表して1カ月以上が経ち、再編案に反対する生徒達の校舎占拠が続発し、サンパウロ州教育局長のエルマン・ヴォールワルド氏は州と生徒・教師側との対話を始める事を提案していた。
アルキミンサンパウロ州知事は再編案の取り下げはあくまで行わない方針で、対話実施は生徒達が学校を明け渡すか否かにかかっていたが、サンパウロ州高等裁判所第7法廷は23日、州立校再編案に反対し、学校を占拠している生徒達の強制退去を求める州政府からの訴えを全会一致で退けたと24日付伯字各紙が報じた。
エドゥアルド・ゴウベアー判事は、生徒達の目的は校舎を占拠する事ではなく、州立校再編の再考を求めて議論する事だとし、「州が強制的に校舎を取り戻す根拠はない。デモは憲法に定められた国民の権利で、尊重されなくてはならない」と締めくくった。サンパウロ州側の報告官であるコインブラ・シュミット判事は、生徒達が「自主的に」校舎を明け渡し、授業に戻るよう、再度求めた。
24、25日には教職員のボーナス査定にも影響する、サンパウロ州立校評価システム(SARESP)の試験が行われるが、サンパウロ州公教育教員組合(Apeoesp)は、SARESPのボイコットを承認している。同組合会長のマリア・イザベル・ノローニャ氏は、ボイコットは全州規模で行われるとし、「こんなに混乱した状況では学力評価試験をする事など出来ない。学校の評価に使われる試験だが、生徒達は来年どこに行くかも知らない。廃校になる予定の学校にとって何の意味があるんだ」と語った。
24日朝の段階では、114校(Apeoesp発表、州教育局は108校と発表)で生徒による占拠が続いており、Sarespもキャンセルされたが、州立校の98%に相当する非占拠校では行われている。
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