アルゼンチンの大統領選で勝利したマウリシオ・マクリ氏は23日、就任直後の南米共同市場(メルコスル)首脳会議で、ベネズエラの参加資格停止を訴える意向を表明した。24日付伯字紙が報じている。
マクリ氏は当選後初の取材で、同氏の大統領就任から11日後の来月21日開催のメルコスル首脳会議でベ国に圧力をかけていくと約束した。
同氏によると、それは「民主主義を尊重するため」だ。ベ国ではウゴ・チャベス前大統領時代から言論統制が厳しく、ニコラス・マドゥーロ現政権で起きた、野党指導者のレオポルド・ロペス氏の逮捕と監禁や、反体制派への弾圧行為を国連から問題視されている。
マクリ氏は、来月6日に行われるベ国の議会選挙で与党が結果に従わない場合、資格差し止めを求めるという。同選挙は野党有利とされている。
メルコスルの資格差し止めは12年、パラグアイのフェルナンド・ルゴ大統領への議会クーデター発生時に適用され、翌年の選挙で当選したオラシオ・カルテス氏の新大統領就任まで続いた。ベ国のメルコスル加入ははその間に起き、加入に反対だったパラグアイに遺恨を残している。
資格差し止めは加入国の満場一致が必要で、親ベ国派のブラジルの動向が気になるところだ。