「ブラジル音楽界のレイ(王)」こと、ロベルト・カルロスが、南米スペイン語圏でのデビュー50周年を記念したCDやDVDの製作を企画中だ。
ロベルト・カルロスは1960年代初頭から50年あまり、ブラジル国内で圧倒的な人気を誇っているが、その状況は南米諸国でも変わらない。
18日にアメリカのラス・ヴェガスで行われた「ラテン・グラミー賞」で、ロベルトは特別功労賞に輝く栄誉を得た。
また現在、世界的な動画配信サービス「ネットフリックス」で配信されて話題を呼んだドラマ「ナルコ」で描かれている、コロンビアの実在した麻薬王パブロ・エスコバル氏も「ロベルトの熱烈なるファンだった」と、息子のフアン氏が語っているほどだ。
そんなロベルトがスペイン語圏の国でレコードを発売して今年で50年。そこで、ロベルトのレコード会社、ソニー・ブラジルは彼に特別な企画を用意した。
ひとつは、ビートルズが愛用したことで知られる、ロンドンのアビー・ロード・スタジオでのアルバムのレコーディングだ。5月11、12の両日に録音されたアルバムには新曲はなく、英語で歌った1曲以外は、ロベルトのこれまでの代表曲のスペイン語とポルトガル語でのカバーとなる。
さらに今回は、ロベルトのおなじみのバックバンド、RC9のメンバーを使わず、国際的人気のコロンビアの女性歌手、シャキーラのバックバンドとのレコーディングとなり、これまでとは一味違った大胆なアレンジが施されているという。
また、アビー・ロードにちなみ、1曲だけビートルズの「アンド・アイ・ラヴ・ハー」の英語によるカバーも収録されている。
スペイン語で「プリメラ・フィラ」と名付けられたアルバムは、もう既に店頭販売されている。
また、今年年末にリオの市営劇場で行われるロベルトのコンサートの模様を録画し、DVDにして販売する計画もあるという。(11日付ジアリオ・デ・クイアバ、19日付G1サイトなどより)