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25日、上院でのデウシジオ氏の逮捕継続を支持する投票結果(Wilson Dia/Agência Brasil)
25日、上院でのデウシジオ氏の逮捕継続を支持する投票結果(Wilson Dia/Agência Brasil)

デウシジオ=衝撃の極秘会議の中身公開=セルヴェロー逃亡まで画策=最高裁判事へ侮辱発言連発=上院や連邦政府もパニックに

 【既報関連】25日にラヴァ・ジャット作戦の捜査妨害で逮捕されたデウシジオ・アマラル上院議員(労働者党・PT)に関し、逮捕のきっかけとなった元ペトロブラス国際部長のネストル・セルヴェロー被告の息子らとの極秘会議の録音の中身が公表され、上院も同氏の逮捕継続を支持した。26日付伯字紙が報じている。

 極秘会議は、11月4日にデウシジオ氏と秘書のジオゴ・フェレイラ氏、セルヴェロー被告の息子で俳優のベルナルド氏、同被告の弁護士のエジソン・リベイロ氏との間で行われたものだ。
 この中でデウシジオ氏は、セルヴェロー被告に有利になるよう、アルチクラソン(調整)を行う意向も明らかにした。同氏はラヴァ・ジャットの審理を担当する最高裁第2班のテオリ・ザヴァスキ判事やジアス・トフォリ判事と話したと語り、ジウマル・メンデス判事を説得するためにテメル副大統領が話をしたことと、メンデス判事の説得役にはレナン・カリェイロス上院議長が適役だと思うことなどを語った。
 また、エジソン・ファキン判事がセルヴェロー被告への人身保護令適用を認めれば、その他の被告が行った報奨付証言を無効化できるというエジソン氏の言葉を受けて、ファキン判事と話す意向も明らかにした。
 会議では、スペインとの二重国籍者であるセルヴェロー被告に人身保護令が適用された場合の国外逃亡の可能性についても語られ、パラグアイとベネズエラのどちら経由がよいか、ベ国経由なら小型機の機種はといったことまで話された。
 デウシジオ氏は、セルヴェロー氏が報奨付供述に応じないか応じてもデウシジオ氏らの名前を明かさないよう、BTGパクトゥアル銀行のアンドレ・エステヴェス社長と話し、リベイロ氏やセルヴェロー氏一家に毎月賄賂を支払う算段をつけてあることも明かした。
 検察庁からデウシジオ氏ら逮捕の要請を受けたザヴァスキ判事が、「マフィアのやり口だ」と告発する報告書と録音を基に逮捕を許可したのは24日夜だ。現職議員の逮捕は現行犯かそれに類する場合のみだが、デウシジオ氏に名指しされた最高裁判事らは25日にこの判断を支持すると共に、不快感を次々と表明した。逮捕された議員の身柄拘留の可否は各院が決めるのが原則で、上院は25日夜、59対13で逮捕継続を認めた。
 デウシジオ氏は上院の政府リーダーのため、この不祥事で既に大幅に遅れている財政調整案がさらに先延ばしされる可能性がある。政府は25日、来週中に後任を指名する意向を表明した。
 リベイロ氏が会議の中で「ジウマ大統領はパサデナ製油所買収時の不正のすべてを知っていたと語った」と言及したセルヴァロー氏は、18日に検察庁と報奨付証言に応じることを取り決めた。