ブラジル日本商工会議所(村田俊典会頭)が『11月定例昼食会』を6日、サンパウロ市マクスードプラザホテルで開催し、会員ら約160人が参加した。講師には麻州戦略担当局長のグスタヴォ・ピント・コエーリョ・デ・オリヴェイラ氏が招かれ、「同州開発の政策」をテーマに講演した。
同州の面積90万平方キロメートルは国内3位の大きさで、20~39歳が全人口の30%を占めると説明。経済的成長は著しく、過去12年間のGDP成長率はブラジル平均の2倍となっている。
昨年の貿易収支は130億ドルの黒字。州全体のGDPの約50%を占める農業分野では、「国内トップの生産物として大豆、綿、とうもろこしがあり、鶏肉や豚肉の生産も国内屈指を誇る」と解説した。
国内産出量の88%を占めるダイヤモンドをはじめ、アメジスト、水晶トルマリンなど鉱石も豊富。また鉄鉱石、マンガン、大理石などの鉱物資源の産出地でもある。「パンタナールを始め釣り、サファリパーク、バードウォッチングもでき、観光資源にも恵まれている」と話した。
課題にはインフラを挙げ、「南米大陸の中心に位置する州として、鉄道や道路の整備が急務。質の悪い道路が多数あるが、ここ数年を目安に8340キロの道路舗装を完了する予定。改修工事の大部分は民間会社との合同で行い、道路整備への投資額は540億レに達する」と伝えた。
最後に、州の南西部に位置するカセレス加工特区(ZPE)の説明を行い、会員企業にさらなる投資を呼びかけた。