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教師による差別、唾かけが横行の公立校=女生徒悲痛な訴え

 ゴイアス州南西部リオ・ヴェルデ市の黒人の女生徒(14)が、男性教師に人種差別的行いを受けていたと告白した。
 「先生は私の後で私を馬鹿にするジェスチャーをとったり、猿の顔まねをしたりした。私が授業を欠席した時はひざまずき、『神様、黒人が授業に現れませんでした。ありがとうございます』と言ったり、ペンを無くした時にたまたま私の近くで見つかって『そういうこと(盗み)ができるのは黒人だけ』と言ったりもした」と女生徒は匿名を条件に語った。
 11月27日に別の男子生徒が同じ教師に人種差別の被害に遭ったと訴えた時、女生徒も自らの被害を打ち明ける事を決め、両親に付き添われて警察に被害届を出した。
 「教師は女生徒に『お前は育雛機の娘』(「人の子ではない」の意)と言ったり、教室で物がなくなると『黒人が盗んだんじゃないか』と言ったりしていたようだ。我々はこの件に関しても調査を続ける」と同市所轄の警察署長ダニーロ・ファビアーノ氏は言った。
 女生徒は1日に正式な証言をした。問題の教師の尋問日時は決まっていない。
 同州教育文化スポーツ局(Seduce)は教師には書面で警告し、業務停止を命じたとの声明を発表した。さらに、学校内部に調査班をおくと共に、同局職員が同校に出向いて他の教師や生徒に聞き取り調査を行った事も明らかにした。
 カウンセラーのエリスマール・フェルナンデス氏は、「教師は教室の照明を消し、黒人の男子生徒の名前を呼び、『いない、どこにいるんだ』と言い、その後照明をつけ『ここにいたのか』と言った。教室全員で笑いものにした」と報告し、問題の教師が男子生徒(14)も同じように肌の色を理由にからかっていた事を明かした。
 エリスマール氏はさらに、教師はこの事を外に告げ口したら、悪い点数をつけると生徒を脅していた事も語った。
 同校では、別の教師も生徒への暴行容疑で捜査を受けている。匿名の被害者は教師に辱めを受けたとしている。
 「先生は小テストの採点を終えた後に、『話がある』と言った。友人と一緒に先生のところへ行ったら、先生が僕に向かって唾を吐きかけた」と生徒は語っている。
 この生徒も、怖かったのと告げ口したら成績を下げると脅されていたのとで、学校側に話せなかったとしている。
 Seduceはこの教師は既に解雇したとしている。(1日付G1サイトより)