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1日のブンライ氏(Alex Ferreira/Câmara dos Deputados)
1日のブンライ氏(Alex Ferreira/Câmara dos Deputados)

セルヴェロー=ブンライが人事で交渉役に=ルーラと直接掛け合った?=異動はシャヒンとの契約報奨=後任部長はクーニャと関係

 ラヴァ・ジャット作戦で11月24日に逮捕されたルーラ前大統領の親友の牧畜企業家、ジョゼ・カルロス・ブンライ氏が、2007~8年頃、ペトロブラス元国際部長のネストル・セルヴェロー被告の人事に関し、ルーラ氏に直接交渉していた疑惑が浮上している。2日付エスタード紙などが報じている。

 この疑惑は、民主運動党(PMDB)のロビイストで既に実刑判決を受けたフェルナンド・バイアーノ被告が9月に行った連邦警察への報奨付証言の中で出てきた。
 それによると、セルヴェロー氏は当時、国際部長の座を追われそうになっており、バイアーノ氏からの現職維持の働きかけにブンライ氏が応じたという。
 そのひとつが、当時、ペトロブラスの理事の一人で下院議員でもあったミシェル・テメル現副大統領との交渉だったという。ブンライ氏はテメル氏とセルヴェロー氏のサンパウロ市での面会を取り計らったが、テメル氏は「自分にはどうにも出来ない」と言って断ったという。この事実はテメル氏自身も認めている。
 また、ブンライ氏は大統領官邸まで出向き、セルヴェロー氏の件でルーラ氏と掛け合った後、バイアーノ被告に電話をかけたという。
 ブンライ氏はその電話で、ルーラ氏と話したがセルヴェロー氏の国際部長留任を断られたと伝えた。だが、それと共に、セルヴェロー氏がシャヒン・グループとプラットフォーム「ヴィットリア10000」に関する契約を締結させた功績を認め、BRディストリブイドーラの財務部長に就任させるとの約束も取り付けたと語ったという。
 この「ヴィットリア10000」に関する事業は、ブンライ氏が最初に疑惑を持たれた事件として知られている。これはバイアーノ氏の報奨付証言で浮上したものだ。それによると、ブンライ氏は調整役の一人として、シャヒン社にセルヴェロー被告ら3人に500万ドルの賄賂支払を求めたとされている。シャヒン社は2004年にも、ペトロブラスとの事業締結の見返りとして、ブンライ氏へ労働者党(PT)への貸付という形で1200万レアルの賄賂を支払っている。
 また、セルヴェロー氏の後任の国際部長には、当時のPMDBミナス・ジェライス支部長のフェルナンド・ジニス氏(故人)が指名したジョルジュ・ゼラーダ氏が選ばれた。ゼラーダ氏は後にラヴァ・ジャットで逮捕されたが、同氏在任中の疑惑のひとつは、エドゥアルド・クーニャ下院議長に賄賂が支払われたとされている、アフリカのベナンでの事業だ。