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電子ごみ=ラ米からは世界全体の9%=ブラジルからはその内の36%

 国連大学とモバイル業界企業協会が1日、14年に全世界で発生した電気・電子製品廃棄物(電子ごみ)は4千万トンを超え、ラ米がその9%を占めたと発表したと2日付G1サイトが報じた。
 「ラ米における電子ごみ」と題する報告書によると、ラ米地区の電子ごみは390万トンで、4年後には5~7%増え、480万トンに達する見込みだ。
 ラ米全体の電子ごみの36・16%に当たる140万トンはブラジルから出ており、2位以下は、メキシコ95万8千トン、アルゼンチン29万2千トン、コロンビア25万2千トン、ベネズエラ23万3千トン、ペルー14万7千トンと続く。廃棄量が7万5千トン以下だったのはパナマ3万1千トン、ウルグアイ3万2千トン、パラグアイ3万4千トンなどの8カ国だった。一人当たりの廃棄量は6・6キロで、29グラム分は携帯電話。個人の廃棄量最多はチリとウルグアイの9・9キロと9・5キロだ。
 ラ米地区から出た電子ごみの内、110万トンは掃除機などの小型製品で、以下、洗濯機やガスレンジ、食器洗い機などの大型ごみ99万1千トン、冷蔵庫、冷凍庫、エアコンなどの変温機器58万5千トン、モニター類49万9千トン、通信機器58万5千トン、電灯や蛍光灯類6万9千トンとなっている。
 電子ごみは金属やプラスチックなど、再生可能な材料で作られていながら、リサイクルしきれない国が多い。同報告書では、ラ米では電子ごみに関する法令がある国が少なく、電子ごみを危険物にしてしまっていると警告し、携帯電話を含む電子ごみの回収や再利用に関する法令整備を呼びかけている。ブラジルには法令はあるが、充分に機能しているとはいえない。
 なお、世界で最も電子ごみの廃棄量が多いのは米国で、中国、日本、ドイツ、インドと続く。米国と中国の廃棄量は2国だけで世界全体の32%に及ぶという。