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漂流者がサントスへ到着=アフリカの島国から流され

 サンパウロ州サントスに2日、大西洋に浮かぶアフリカの島国、カーボ・ヴェルデから漂流した男性を救出して乗せた船が着いた。3日付G1サイトが報じている。
 ジュヴェナル・フェレイラ・メンデスさん(54)は10月2日、カーボ・ヴェルデを構成する島のひとつ、「ボア・ヴィスタ島」で、1人で漁船に乗って釣りをしていたが、天候が悪化し、暴風雨に巻き込まれた。
 ジュヴェナルさんの漁船ではローソクも消え、ガソリンもなくなり、側を通り過ぎる船舶に救いの望みをかけて待っていたが、15隻以上が素通りし、死も覚悟したという。その間は、魚を食べ、雨が降ったときに溜まる水を飲むだけで命をつないでいたという。
 すると、11月18日、サンパウロ州サントス港でオレンジ・ジュースを積み込むために米国フロリダから来たレバノン船籍の船が、ジュヴェナルさんを救出した。救出されたのはカーボ・ヴェルデからは遠く離れ、ブラジルのアマパー州とパラー州の間で海岸線からわずか300キロの場所だった。
 ジュヴェナルさんを乗せた船は、2日に目的地のサントス港に着いた。船の中で手厚い看護も受けたジュヴェナルさんは「奇跡だ。早く帰国して家族に会いたい」と語っているという。