ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | オスカーはノーチャンス?=達観か、諦めモードのブラジル女優
レジーナ・カゼ(写真共有サイトflicker Bahia Noticiasより)
レジーナ・カゼ(写真共有サイトflicker Bahia Noticiasより)

オスカーはノーチャンス?=達観か、諦めモードのブラジル女優

 米国映画批評会議(ナショナル・ボード・オブ・レビュー)によって、今年の国外映画ベスト5に選ばれた、ブラジル映画「ケ・オーラス・エラ・ヴォウタ」は、主演のレジーナ・カゼを「女優だったんだ」と思い出させてくれる。
 グローボ局の日曜お昼の人気番組「エスケンタ」の司会を5年間務める彼女は、同映画への出演後、有名無名をとわず、無数の人から賞賛を受け、その後、アメリカのサンダンス映画祭で最優秀女優賞を受けるに至った。
 「ケ・オーラス・エラ・ヴォウタ」は来年のアカデミー賞外国語映画賞を争うブラジル代表作品に選ばれ、レジーナも主演女優賞ノミネートとの話が出たが、彼女はその噂を一笑に付した。自分の出来に自信がないわけではない。アメリカ映画界の層が分厚い事をよく分析しての弁だ。
 「そうやって、噂に名前が挙がるのはうれしいけれど、そのリストを見たら、私の名前の前にケイト・ブランシェットがいて、後ろにはジュリアン・ムーアがいた。そんなのを見たら、私が受賞するチャンスなんてありえないって思ったわ」とし、「私がアメリカ人で英語が話せ、その上であの映画を作っていたら、チャンスはあったかもしれないわ。あの映画自体の反響はとても大きかったから。でも私達と他の映画では配給、宣伝の規模が桁違い」と語った。
 レジーナは16年も女優業に力を入れていきたいと考えているが、撮影に時間がかかりすぎるノヴェーラ(TVの連続ドラマ)は頭にはない。今レジーナが考えているのは舞台だ。
 「自分の芸能生活の原点である、舞台にもう一度力を入れたいわ。15年も舞台一筋でやってきたんだし。映画も続けたいけど、ブラジル中を巡り、多くの事を学んできた舞台に復帰できたら、もっと別の関係性や感情を表現できるようになると思うの」と締めくくった。(7日付F5サイトより)