パラナ州防災局が10日朝、9日夕方から10日未明にかけての集中豪雨で同州西部と南西部、中央部の5市で被害が出ており、少なくとも200人が避難所もしくは親戚や知人宅に退避していると発表した。
被害が最も大きかったのは南西部のマンフリノポリス市で、100人が避難所に退避、50人が親戚などに身を寄せている。同市では街を囲む丘を勢いよく下った鉄砲水で少なくとも15軒の家が流され、女性1人が死亡。濁流に流された車が塀の上に乗り上げて止まる、他の車も800メートル流され、川のほとりの樹木に引っかかって墜落を免れるなど、随所にその爪あとが残った。
住民達は一様に、雨脚が速く、あっという間に川が増水したと証言している。また、10日正午現在、78歳の女性が行方不明となっている。
その他にも、フランシスコ・ベウトラン市とマルメレイロ市、ボン・ジェズス・ド・スル市、イラチ市で洪水や主要道路の冠水、住民の退避などが報告されている。また、セドロ川とサントアントニオ川の流域でも洪水のため、孤立した家族が出ているようだ。それ以外にも、倒木その他の理由で、70市で停電が起きたという。
一方、数週間前から強い雨が降っている南マット・グロッソ州では、10日現在で19市が緊急事態を宣言している。防災局や州政府が緊急事態と認定した市はタクル、ナヴィライ、イタキアイ、アラル・モレイラ、コロネル・サプカイア、アマンバイ、イグアテミ、セッテ・ケーダス、パラーニョス、カアラポー、ジュチ、ノヴォ・オリゾンテ・ド・スル、ジャポラン、エウドラドの14市で、認定待ちの市はムンド・ノヴォ、カンポ・グランデ、デオダポリス、ジャルジン、ベラ・ヴィスタの5市だ。
最後に緊急事態を宣言したムンド・ノヴォの場合、最も被害が出ているのは農村部で、魚の養殖池は壊滅状態だという。
8日にはジルベルト・オッシ国家統合相が被害の大きい同州南部を訪れて、レイナウド・アザンブジャ知事と共に上空からの現状視察を行った。視察箇所はナヴィライ、タクル、アマンバイ、ジュチなどで、週末に決壊したカアラポー市の堤防にも足を運んだ。同州政府は、州内の幹線道路では80の橋が破損、3千キロにわたって被害が出たと見ている。(10日付G1サイトより)
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