選挙高等裁判所(TSE)は10日、16年の全国市長選は電子投票で行われるとし、11月3日に発表した、予算不足による紙の投票復活を撤回した。11日付フォーリャ紙が報じている。
この発表は、連邦議会が12月2日に今年の基礎的収支で1200億レアルの赤字を承認したのを受け、企画相と財務相がTSEの予算削減額を見直した事で行われた。TSEの予算は、4億2870万レアル削減されるはずが1億6100万レアルに縮小した。市長選用の投票機購入の見積もり額は2億レアルだ。
TSEの予算確保のため、高等裁判所の長官たちは「こんなに予算が削減されては電子投票は不可能だ」と署名運動を行い、議会が財政収支の赤字幅増額を承認するよう圧力をかけていた。
また、TSEのディアズ・トフォリ長官は10日、16年の市長選挙では企業献金が禁止されるため、政党が資金調達のための代替案を画策する可能性があるとの懸念を表明した。同長官は、企業に代わる資金調達先として、犯罪組織や麻薬組織が使われたりしないか、選挙検察局に厳重な取締りを求める意向だ。ジウマル・メンデス副長官は、裏金用の口座を使う政党が増えることも懸念している。