外交120周年の記念セミナーが11月12日、サンパウロ市議会で行われ、慶應義塾大学教授で経済学者の竹中平蔵氏が講演を行った。竹中氏は自身が内閣府特命担当大臣や総務大臣を歴任した、小泉純一郎政権から現安倍晋三政権までの日本経済の概要を振り返った。
特に成長戦略の一環として進められる「国家戦略特別区域」について言及。主な目的は規制緩和で外国企業を誘致することにあるが、その一環で「外国人家事支援人材」の受け入れが可能になり、「女性の社会進出が遅れる日本にとって重要な制度になる」と話した。
また10月に大筋合意した「環太平洋経済連帯協定(TPP)」についても言及。加入に向け動き出している韓国、「別のグループ(アジアインフラ投資銀行)」に参加する中国など各国の立場を説明。その上で全て国の参加は、「非常に難しい問題」だが「新しい時代に重要なものになる」と明言した。