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仏の加護か! 仏具無事着=佛心寺僧侶強盗被害の続報

 【既報関連】サンパウロ市の南米別院佛心寺の現地僧侶2人が乗ったバスがパ国に向かう途中、9日午前1時半頃、パラナ州で強盗に襲われた件で、僧侶の金品は奪われたが、日本の篤志家から集められた仏具等は無事に新寺に届けられていたことが分かった。
 日本からの僧侶団は空路でパ国に向かったが、佛心寺の僧侶、田原良樹さんとジュリアーノ浄賢さん(25)は、日本から持参された荷物を陸路で運ぶため、チエテ駅から長距離バス(定期便)に乗った。
 今回被害に遭ったのはパ国のSOL社とNSA社の計2台の定期路線バスで、合わせて約110人が乗っていた。9日午前1時半頃、パラナ州アラポンガス付近を走っていた時、5台の乗用車が近づき、銃を撃って無理やりバスを制止させた。
 高速道路を離れたとうもろこし畑に誘導されたバスに、黒い覆面をした強盗団が乗り込んできた。最初「女性や子どもには危害を加えない」と〃紳士的〃な宣言をし、乗客に両手を上げさせ、男性客のみ車外に出された。たまたまバスの奥にいた浄賢さんは女性らとバスに残らされた。乗客は携帯電話など金目のものを強奪された。
 浄賢さんは400レアルほどの現金とカメラ、電子辞書を盗られた。没収された携帯電話のほとんどは、近くの路上に放置されていたのが後に発見された。
 僧侶2人が運んでいた荷物は、日本のお寺が拓恩寺のために寄贈した仏像、鐘、ろうそく、数珠などの仏具。しかし、仏具を入れた箱はバスの下部トランクに入っており、強盗団は手をつけなかったという。
 もっと酷い事態も十分ありえた。浄賢さんは「暴力を受けた人もおらず、プロの仕事という感じでした」と、ことの成り行きに仏の加護を感じた様子で話した。
 平均16時間で着くところを、結局27時間がかりで到着したが、浄賢さんらはパラグァイのイグアス移住地に新設された禅寺「眞應山拓恩寺」(島崎允法住職)の落慶式には間に合った。無事に到着した仏具も拓恩寺に設置され、飛行機で現地に向かった日本の曹洞宗の僧侶ら約30人と共に落慶法要は予定通り行なわれた。


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 僧侶団の強盗事件で、バス内に残った浄賢さんらだが、中に携帯電話を隠し持っていた女性がおり、警察に電話しようとしたという。もし警察が来れば撃ち合いになる可能性があり、浄賢さんが止めるように忠告。するとしばらくして大きな着信音が鳴った。たまたま犯人達が外の男性たちから金品を奪っていた最中で、気づかれなかったという。もしこれが強盗団の耳に聞こえていたら…勇気ある行動というより、無謀な行為かも。みなさんも今回のような事件に巻き込まれたら、状況を見極めた行動を。合掌。