「足りないのは、あのジャポネースがルーラを捕まえに行くことだ!」。13日のサンパウロ市パウリスタ大通りのデモでは、クリチーバの連邦警察職員で、ラヴァ・ジャット作戦で常に犯人逮捕にいく日系人ニュートン・イシイのことを指し、そう演説する声があちこちで聞かれた。
今年4度目のデモ呼びかけだが、一番人数が少なく4万人程度と小規模なものになった。人数を見る限り、ジウマ大統領罷免への国民の後押しの気運は、盛り上がらなそうだ。ただし、これまで以上に日系人の参加者は増えている様子だった。
毎回デモに参加しているという小川彰夫さん(73、二世)=サンパウロ市在住=は、「とにかく汚職がひどすぎる。このままでは許されない。これだけ来ていれば、国民が政府に強い不満を持っていることは充分示されたと思う」とデモ人数を度外視して憤った。
やはり夫婦で参加した匿名希望のロベルトさん(56、三世)=サンパウロ市在住=は「初めて参加した。家族で来られるような平和的な雰囲気がいい。それにしても、政府の汚職の酷さにはあきれる。15年の財政政策は何も進まなかった。このままだと来年は酷いことになる」と嘆いた。
兄マリオさんと参加したヘレーナ・イトウさん(71、二世)=サンパウロ市在住=も「大統領罷免に賛成だからやってきた。来年の経済立て直しを図る大事な時にも関わらず、ブラジリアは完全に止まっている。今の政権は無策すぎる。インフレは高いし、ペトロブラスもその犠牲になった。とにかく大統領を替えないとブラジルは前進できない」と語った。
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