【既報関連】五木ひろしサンパウロ市公演のDVDが販売されている件に関して、池田マリオ氏が17日来社し、「私とは全く関係ない」と関与を完全に否定し、無許可で販売された海賊版であることが分かった。
「ブラジルは海賊版大国。昔から五木ひろしのDVDはたくさん売られている。いったん海賊版が出回り始めたら、僕にはどうしようもない」と諦めの表情をうかべた。
しかし、「海賊版が良くないものだとは重々承知しているが、むしろ僕は喜んでいる。僕はコロニアの皆さんに喜んでもらうことだけを考えてやってきた。ショーの当日も400枚のチケットを地方の高齢者に無料で配った。でも、そのことは今まで誰にも言わなかった。海賊版のおかげて、裏方をやっていた僕自身も初めてステージを見られた。当日来られなかった人にも、あのDVDでショーを見てもらえる」と海賊版の存在を黙認する立場を示唆した。
本紙から「11日の福祉団体への寄付金贈呈式の時に、池田さんから関係者に贈呈したDVDがコピーされて流出したのではないか?」との問いかけに、「あの時に僕が渡したのは、自分で購入したピラッタ(海賊版)」と説明した。
気になる映像の流出元だが、「あのDVDの映像は僕のスタッフが撮影したものだが、映像素材は日本側に渡した。僕も持っていない。撮影した素材を当地で編集しないかとの提案を(スタッフから)受けたが、編集料に7千レアルかかると聞き、そんな高い費用はかけられないと断った。そんな費用を払ったら高いDVDになってしまい、僕には売れないし、皆に見てもらえない」との考えを説明した。
なお、池田氏は「ブラジルでの五木ひろしのショーに関する権利は契約上、映像化することも含めて僕にある」と繰り返し語った。
本紙が五木ひろしの所属事務所に問い合わせたところ、「この件はマリオ氏にもくれぐれもないようにと釘を刺しておりましたので、とても驚いております」との返答だった。
海賊版の売り上げが当地で誰かの懐に入っていることは、日本側にとって無視できない事実であるようだ。