〃チーア・ラケル〃こと、ラケル・クストジオ・デ・オリベイラさんは子供が身体にタトゥー(刺青)を入れるのに常に反対してきた。
しかし3週間前、69歳にして、彼女はこれまでの考えを改め、首裏の左側に小さな三つのバラのタトゥーを入れた。
全ては踊り手、〃バイアーナ〃として所属する、エスコーラ・デ・サンバ(サンバグループ)の〃ホーザス・デ・オウロ〃(以下、ホーザス)への愛情からだ。
「胸元が大きく開いた服は着ないから、みんなに見えるように首の裏にした。行進のときは右肩にたすきをかけるから、左側じゃなきゃいけなかった」と語る。
彼女と同様に、今年のサンパウロ・カーニバルで3位に輝いた強豪エスコーラ、ホーザスのメンバー200人がタトゥーを入れた。その内の120人はタトゥーを入れるのは今回が初めてだ。
この行為はホーザスが来年のカーニバルで披露する、タトゥーを題材にしたテーマ曲「花のアートが貴方の肌に、ホーザ(バラ)の歴史が貴方に刻まれる」に由来している。
エスコーラ内でこんなにタトゥーがはやった理由はエスコーラの会長にもある。アンジェリーナ・バジーリオ(58)会長も三つのバラのタトゥーを右の足首に入れた。「子供の頃カランジルー刑務所に服役の叔父によく面会に行った。中にはタトゥーを入れた囚人が沢山いて、タトゥーと言えば犯罪者のイメージだったけど、それが偏見だと気付くのに時間がかかった」と語る。
バジーリオ会長はまた、多くの団員が賛同してタトゥーを入れたことに驚きを隠さず、「エスコーラのメンバーにタトゥーを入れるように言った事は一度もない。みんなのエスコーラへの愛情の現れ、自分の気持ち、エスコーラとの歴史など、各自で図柄は決めた」とした。
来年の1月31日に、ホーザスは大練習場で2回目のタトゥーマラソンを開催する。―第1回は11月に行われた。
85人のタトゥーアーチストたちが、希望者に廉価でタトゥーを施すというものだ。売り上げの一部は慈善団体に寄付される。(20日付フォーリャ紙より)
タグ:カーニバル 写真ニュース サンパウロ バイア サンバ エスコーラ