ロドリゴ・ジャノー検察庁長官が、15日に敢行された連警のカチリナリアス作戦のためにテオリ・ザヴァスキ最高裁判事に送った文書で、ミシェル・テメル副大統領もラヴァ・ジャット作戦(LJ)で有罪となったOAS社から500万レを受け取っていた事を示唆したと19日付フォーリャ紙や同エスタード紙サイトなどが報じた。
副大統領の名前がLJ絡みの報道では出てきたのは初めてだが、エドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党・PMDB)は、14年に押収されたOAS社主ジョゼ・アデウマリオ・ピニェイロ被告の携帯電話にあったメッセージの中で、同被告が副大統領に500万レを一度に送ったから、他の仲間への金の支払いが滞っていると不満をこぼしている。
これに対し、副大統領は選挙高等裁判所に提出した、PMDBが14年5~9月にOASから520万レを受け取った事を証明する銀行の残高表を提示したが、メッセージによれば500万レは一度に送られており、残高表で証明出来る金の授受とは一致しない。
検察庁はこの金が同党への献金か、選挙の裏金か、賄賂かの別や、メッセージがやり取りされた時期については明らかにしていない。クーニャ議長は、同社が連邦政府や公的銀行、年金基金との間で行っていた事業契約を仲介し、賄賂を分配していたとみられている。
カチリナリアス作戦の主な対象はクーニャ議長や同党関係者だったが、副大統領は同作戦後に官邸で、前下院議長のエンリケ・エドゥアルド・アウヴェス観光相ら、同党の政治家との会合を持っている。参加者の前下院議長やジェデル・ヴィエイロ・リマ元下議はクーニャ氏がいう仲間の一人とされており、前下院議長はOASは14年選挙での政党への公式献金者と説明、リマ氏は選挙献金を集めるのにクーニャ氏らの手を借りる必要はないと釈明している。