15日、パラー州州都ベレンより85キロ離れたヴィジア・デ・ナザレーで、市警が違法で建造中の潜水艦を発見、押収したと19日付フォーリャ紙が報じた。現場はグアジャラー・ミリン川沿いの漁村の傍で、「私有地につき、許可なく立ち入り禁止」との看板で住民を排除、小屋を建てて潜水艦を造っていた。
長さ17メートル、高さ4メートル、直径3メートル、200キロのモーターを載せた潜水艦は建造の最終段階で、30人収容、30トンの物資が運べる。造船所は9月から使われており、木製の2段ベッドやテーブル、衣類、食料品、衛生用品があった。電気用品の箱の記載はスペイン語で、警察はコロンビア人の関与を疑っている。犯人達は木製のライフル銃など、偽の武器を所持。川沿いでは燃料タンクも発見された。
犯行グループは近隣の漁村に木造家屋3軒を建てて周囲の様子を監視していた上、地域の人々の漁も禁じていた。犯人達の動きは地元住民に煙たがられていたという。
警察は14日、米国や欧州へ大量の薬物を運ぶ潜水艦を建造中との匿名通報を受け、捜査を開始。潜水艦の押収は17日午後より始まり、19日にベレンに着いた。