「なぜブラジルの住居には網戸が無いのか」―初めてブラジルを訪れた日本人からよく聞く言葉だ。毎年デング熱によって死亡者が出ているのだから、網戸で蚊の進入を防ぐべき、というのがその理由だ。
確かに網戸がある家を見たことがないし、資材店でも売っていない。洗濯ネットを加工して自作の網戸を窓につけているという人がいるので、需要はあるだろう。
しかし自宅に網戸を設置しただけでは不完全。伯社会に網戸の文化が無いため、公共施設や会社などで蚊に刺される可能性があるからだ。
JICAや日系企業は、ブラジルで網戸文化を普及させる企画を立ててはどうだろうか。日本移民が野菜を広めてブラジル民の健康増進に貢献したように、網戸でデング熱による被害を減らせれば、日伯友好への大きな貢献となるだろう。(将)
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