ブラジル空軍総司令官を務めた斉藤準一予備大将(73、二世)への『旭日大綬章伝達式』が11日、ブラジリアの在ブラジル日本国大使公邸で行われた。旭日大綬章がブラジル人に授与されるのは初めて。天皇誕生日祝賀式も兼ねた会場には連邦政府や空軍関係者、各国外交団、日系団体の代表者、日系企業関係者ら約630人が出席した。
ブラジル空軍によれば、挨拶で斉藤氏は「日系人として生まれた自分に最高に名誉なことである。貴重な日々を過ごさせてくれた空軍にも感謝をしめしたい」と心境を話した。
梅田邦夫大使から日章(日の丸)を中心に光線(旭光)を配した勲章と今上天皇の署名が入った賞状が手渡された後、「日伯外交関係樹立120周年を祝う年に、斉藤前司令官に最上位の勲章をお届けできることは、私にとって大きな名誉であり、喜びです」と挨拶があった。
受章理由には「日本ブラジル関係の発展及びブラジルにおける日系人社会の地位向上に寄与」が挙げられた。
斉藤氏はサンパウロ州ポンペイアに生まれ、空軍学校を経て入隊し、以後55年間の軍歴を誇った。07年には最高司令官に就任し、歴代最長の8年間の任期を務め、今年2月に盛大な記念式典のもと退官していた。
式典には後任のニバウド・ロサト空軍総司令官が国防大臣の代理として出席したほか、パイス・デ・バーロス空軍参謀本部長、オリヴェイラ・バーロス高等軍事裁判所長官、ノーロ航空支援軍司令官、ベルムデス統合参謀本部長兵站局長も出席した。
03年の栄典制度改正により「勲一等旭日大綬章」が廃止され「旭日大綬章」と改められ以降、同勲章を受章する初めてのブラジル人となった。
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