今年のブラジル全国選手権で4年ぶり6度目の優勝を果たしたコリンチャンスは、現在2016年シーズンに向けて短いオフを過ごしている。
ただし選手はオフでもメンバー編成を行うフロントは正念場。新シーズンに向けての選手獲得交渉が熱を帯びている。
これまでのところ、コリンチャンスは新選手獲得よりも選手を引き抜かれての戦力ダウンが目立っている。
今年背番号10を背負い大活躍したMFジャジソンは、中国2部リーグの天津松江から破格のオファーを受けて移籍してしまった。その穴埋めとして今年エスポルチで活躍したMFマルローニを獲得したのはいいが、今度は貴重な第3センターバックとして活躍したエドゥ・ドラセナを同じ町のライバル、パルメイラスに引き抜かれてしまった。
今年の初めに獲得し、セレソン経験もあるエドゥ・ドラセナは本来、CBのレギュラーにと期待されていたが、フェリペの躍進で、リザーブに甘んじた。それでも出場した試合では活躍して面目を保ったが、リザーブの立場を良しとしなかったのだろう。CBは怪我や累積警告による欠場も多く、二つの席を3人ないし4人で回すのが理想だ。今年の4番手だったヤーゴの成長とやはりもう1人、穴埋めの補強が望まれる。
22日には来年の最大の目標、南米大陸NO.1を決めるリベルタドーレス杯(リベルタ杯)の組み合わせ抽選が行われた。
トップシードのコリンチャンスは強豪とのグループ同居は避けられ、セロ・ポルテーニョ(パラグアイ)、コブレサル(チリ)、{サンタ・フェ(コロンビア)とオリエンテ・ペトロレオ(ボリビア)戦の勝者}と同じ組となった。
同じグループのチリのコブレサルは、歴史やリベルタドーレス杯での経験が最も浅く、組みしやすしと見られている。だが、意外な問題点を地元紙は報じている。
予選リーグの初戦、敵地で当たるとされているコブレサルの本拠、エルサルバドルは、1959年に当地の鉱山労働者の集落から町になり、人口わずか7千人といわれている。標高2450メートルの砂漠地帯にあり、湿度は14%、サンパウロからの直行便はなく、一旦チリ首都のサンチアゴに行き、そこから乗換えが必要で、現地空港には滑走路は一つしかない。ホテルもギリギリで用を足せるレベルのものが一つあるのみだ。
設立年度は1979年と浅く、現在はチリ・リーグでも低迷中だが、コリンチャンスには地の利を最大限に活かして挑んでくるはず。最大の目標としている大会の初戦をこのチームとAWAYで戦い、勝利を収めるのはどのチームにとってもそれほど簡単なミッションではないだろう。(規)
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