以前も鱈のコロッケをご紹介させていただきましたが、今回は私が1994年にNHKのお料理番組でご紹介しました鱈のグラタンを再びご紹介します。
鱈の事をポルトガルではBacalhauと言いますが、語源はラテン語のBaccalaureu からきています。
塩蔵ダラは、かつて大航海をしてたポルトガル人によってカナダ沖の海で発見されました。
ブラジルには、ポルトガルの皇室と共に渡り、リオデジャネイロで初めて鱈が食されたのは政治の話し合いの食事会でおこなわれたそうです。
後にカトリック教でお肉が食べられない時期、イースター祭やクリスマスに鱈を食べる習慣が一般的になりました。
私の父は、日本に多くの日系人が働きに来た時に塩蔵鱈をノルウェーから輸入して、父の経営していたブラジル料理のお店(サッシペレレ)のコックさんに,
「この塩蔵ダラで何か美味しい料理を考えてほしい」と、相談して出来たのがこの鱈のグラタンです。
理想は、ノルウェーの肉厚の鱈を使用する事ですが、なければ生の鱈でも美味しく作れます。
鱈のグラタン (Bacalhau gratinado)
材料
鱈(生 もしくは塩蔵ダラ) 4切れ
じゃがいも 4個 適当な大きさに切る
玉ねぎ 1/4 みじん切り
ニンニク 1カケ みじん切り
トマト 1/4
生クリーム 100cc
牛乳 150cc
オリーブ 適量
塩 適量
オリーブ油 適量
作り方
- タラをヒタヒタの水で茹でる。骨と皮を取り細くほぐす。
- 鱈をゆでたゆで汁で、皮をむいたジャガイモを茹でる。
- オリーブオイルでみじん切りのニンニク、玉ねぎを炒める。ほぐした鱈も炒める。残ったゆで汁を少々入れる。トマトを入れてさらに炒めて、水分を飛ばす。
- ジャガイモを茹でる。柔らかくなったらマッシュしてバター、牛乳、塩を入れて焦げないように弱火で混ぜる。
- そこに鱈を入れて再び混ぜて、味を整える。
- グラタン皿にオリーブオイル、又はバターをぬって、鱈を入れる。
- チーズをたっぷりかけてマヨネーズをかけて、生クリームをかけてオーブン、220度で15分焼く。
ポイントアドバイス
鱈は塩蔵ダラの時は塩抜きをする。(水に1日つけて塩抜きをする)
生の鱈の時は塩をふって1日冷蔵庫に入れておき、茹でる前に水で塩を落とす。
[su_heading size=”16″ margin=”10″]小野リサ | Lisa Ono[/su_heading]
ブラジル・サンパウロ生まれ。
10歳までの幼少時代をブラジルで過ごし、15歳からギターを弾きながら歌い始める。
1989年CDデビュー。ナチュラルな歌声、リズミカルなギター、チャーミングな笑顔で瞬く間にボサノヴァを日本中に広める。
アントニオ・カルロス・ジョビンや、ジャズ・サンバの巨匠、ジョアン・ドナードら著名なアーティストとの共演や、ニューヨーク・ブラジル・アジアなどでの海外公演も行っている。
1999年に発表したALBUM『DREAM/ドリーム』が、20万枚を超えるHitを記録。
以降、日本におけるボサノヴァの第一人者として、その地位を不動のものとしている。