私の胸の中で息絶えた黒田上等兵の血ぬられた小石が上衣のポケットにある……。私は無意識に、その小さい石魂を撫でていた。そのとき、不意に、洞窟に埋れた同僚たち、それから不十分な看護の下で死んでいった三百名にちかい患者たちの思い出が一度に甦った。(このままでは、ブラジルへは帰れない……)私は自分に言い聞かせ、自らの心を確かめようとし ...
続きを読む »2015の記事一覧
デカセギブーム再開の兆し
「風が吹けば桶屋が儲かる」ならぬ、ラヴァ・ジャット旋風が吹き荒れるとデカセギが増える?!――ブラジルの不景気に押し出され昨年から国外就労ブーム再開、主な行先は日本と英国―との興味深い記事がエスタード紙4月19日付経済面に掲載された▼英国首都北西部に二輪販売店を持つゴイアス州出身者の談話が中心だ。ロンドンでは「バイク配達便運転手 ...
続きを読む »財政調整の影響が表面化=看板政策も支出が縮小=未払い分の清算は進むも=予算削減公表は2週間後か
ジョアキン・レヴィ財相らが推し進めている財政調整により、連邦政府関連の第1四半期の支出は、看板政策のはずの基幹構造(インフラ)工事や社会プログラムでも大幅に抑制されたと10日付伯字紙が報じた。 基礎的財政収支の黒字目標達成により国際的な信用を回復するため、レヴィ財相らは昨年来、減税措置撤廃や失業保険の受給資格などを厳密化する暫 ...
続きを読む »サンパウロ市=公的医療機関で医師不足=医療予算21%の削減=周辺部の悪環境も一因か
フェルナンド・ハダジサンパウロ市長(労働者党・PT)と、救急外来(AMA)を統括している主要団体のサンパウロ市医療発展協会(SPDM)やサンタ・マルセリーナ病院は、サンパウロ市の基礎医療体制の不安定さは医師不足が主因との見解で一致した。 サンパウロ市市役所は14年、前年度に契約できた医師が予定された数に達しなかったなどの理由で ...
続きを読む »4年間で10%も増加?=サンパウロ市内に住む路上生活者
サンパウロ総合大学と経済調査院(Fipe)の調査によると、サンパウロ市の路上生活者は1万5905人で、2011年の調査時の1万4478人より10%増えたと9日付フォーリャ紙が報じた。 路上生活者の数は一般市民の数に比べると急速に増えている。2000年代は年5・14%の割で増えたいたものが、2009年以降は年2・5%増に止まり、 ...
続きを読む »公約の貯水槽設置遅れる=6月終了予定8月に変更
サンパウロ市北部に「貯水槽を待つ村」と呼ばれる地域がある。同地域には貯水槽のない家が多く、昨年来の渇水危機の最中、ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)が貯水槽の配布を約束したためにこの名がついた。 9日付フォーリャ紙によれば、この地域は午後2時から翌朝8時まで断水するが、サンパウロ市州知事の約束した貯 ...
続きを読む »サルバドールで土砂崩れ=4人死亡し依然警戒解けず
バイア州サルバドール市バイシャ・ド・フィスカル地区で10日未明から朝にかけて土砂崩れが起き、3人が死亡。8時間生き埋めとなった後に救出された14歳少年も病院で亡くなり、死者は4人になったと11日付伯字各紙が報じている。 今回の土砂崩れでは、同地区にある家5軒が泥に埋まった。犠牲者はデルシ・バレット・ヴェナスさん(64)、サンド ...
続きを読む »東西南北
大サンパウロ市圏オザスコで11日朝、公有地に不法に住み着いた人々の強制退去が行われた。約200世帯の人々は抵抗を試みたが、午前10時にはショベルカーが持ち込まれ、木材などで作った仮の住まいが次々に倒された。住む場所もなく、わずかな物しか持てない人々がやっと手にしたマットレスが壊れた屋根や壁用の板などと共に地面に投げ出される光景 ...
続きを読む »多羅間さん初七日にお言葉=両陛下や皇太子ご夫妻等から=宮内庁から侍従が伝える
「多羅間殿下」とコロニアで親しまれていた明治天皇の孫、多羅間俊彦さんの初七日ミサが4月21日に行われたが、その前に、天皇皇后両陛下をはじめ皇太子殿下ご夫妻、秋篠宮ご夫妻からお悔やみの電話があり、さらに三笠宮さまや久邇宮家からも御供花があったことが分かった。多羅間アリッセ未亡人は驚きながらも、「本当にありがたいお心遣い」と心から ...
続きを読む »キリン一番搾り発売1周年=日伯120周年の記念ラベルも
ブラジルキリン(ジーノ・ディ・ドメニコ社長)が5日、サンパウロ市内レストラン新鳥でキリン一番搾りの「外交樹立120周年」を記念したデザインラベルの発売、及びブラジルでの製造・販売1周年の記念パーティーを行った。関係者ら91人が出席した。 両国の国旗と野球、サッカーなどの文化をモチーフとした記念ラベルは在聖総領事館から120周年 ...
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