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またも軍警の報復私刑?=G市で4人死亡、1人重傷=昨年末の軍警の死が関連か

 サンパウロ州市警は、2日未明にグアルーリョス(G)市で起きた、4人の死者と1人の負傷者を出した集団殺人事件を捜査していると2、3日付伯字各紙サイトが報じた。
 市警では、この事件は昨年12月30日に非番の軍警が車の部品店での強盗事件に巻き込まれて死亡した事の報復と見て調べている。この軍警は強盗団と打ち合いになり、死亡した。これまでのところ、強盗団は1人しか捕まっていない。
 2日の事件の現場はグアルーリョス市北部のヴィラ・ガルヴォン地区で、バールにいた若者達の集団に向かい、現場に横付けした自動車から降りた男達が一斉に発砲したという。また別の目撃証言によれば、犯人は2、3人の男性で、犯行時はフードで顔を隠していた。現場のバールは薬物取引の場所としても使われており、薬物の密売に絡む借金や取引所の奪い合いによる事件の可能性もある。
 亡くなったのはレオナルド・ジョゼ・デ・ソウザさん(23)、フランシスコ・ペレイラ・カエターノさん(23)、エルメス・イナシオ・モレイラさん(19)、アドリアーノ・シルヴァさん(28)の4人で、レオナルドさんとアドリアーノさんは、窃盗と薬物密売の前科があった。鑑識によると、アドリアーノさんは頭部に3発の銃弾を受けている。
 唯一命を取り止めたのは薬物密売の前科があるアシス・メンデス・デ・コスタ・ジュニオールさん(29)で、胸部と手に被弾し、手術も受けたが、命には別状はない。
 これまでのところ、逮捕者は出ておらず、犯人の手がかりを示す証拠も挙がっていないが、付近の住民は、事件の数分前にライトを消した軍警の車両が現場付近を走っていたと語っている。
 フォーリャ紙によれば、12月30日に軍警が死亡した現場は2日の事件現場から3キロ(エスタード紙によれば1・5キロ)離れた場所だった。死亡した軍警は、サンパウロ市北部ヴィラ・グスターボ区管轄の軍警第5大隊に勤務していた。
 2日の事件はグアルーリョス市第2区管轄の市警が捜査を行っている。