現在オフ・シーズン中のブラジルサッカー界。この休み中に国内各チームは国内外を相手に選手の移籍を画策、実行中だが、そんな中、「ブラジル国内選手の市場価値ベスト10」が発表された。
発表を行ったのは国際的なサッカー・サイトの「トランスファーマーケット」だが、同サイトによると上位10人は以下のようになった(以下、通貨単位はユーロ)。
1位ガブリエル(サントス)1200万、2位アレッシャンドレ・パト(コリンチャンス)1100万、3位マウコン(コリンチャンス)1000万、4位レナト・アウグスト(コリンチャンス)900万、5位ガンソ(サンパウロ)900万、6位ルーカス・リマ(サントス)900万、7位エリアス(コリンチャンス)800万、8位ジル(コリンチャンス)750万、9位ジェフェルソン(ボタフォゴ)650万、10位マルコス・ロシャ(アトレチコ・ミネイロ)600万。
1位に輝いたガブリエルは、国内の若手随一のストライカーだ。国内ではかつてのセレソン・ストライカー、ルイス・ファビアーノのニックネーム「ファビゴル」を文字って「ガビゴル」と呼ばれる彼も、19歳のシーズンとなったプロ2年目の昨年前半は冷遇されたが、後半は大活躍し、結局年間通算で56試合に出場し、21得点を決める活躍を見せた。既にフェネルバフチェ(トルコ)やPSG(フランス)のオファーも受けているが、移籍はリオ五輪後と見られている。
かつてはACミランのストライカーだったパトは、ブラジル復帰後、コリンチャンスに在籍しながらサンパウロFCに貸し出され、そこで復調。サンパウロFCとの契約を終え、現在は本来の契約先だったコリンチャンスが保有権を持つが、欧州からは複数チームのオファーがあり、欧州復帰が有力視されている。
3位のマウコンも、ガビゴル同様に18歳と非常に若く、将来性が有望視されている。
昨年はブラジル国内で最優秀選手に選ばれたレナト・アウグストは、ドイツの名門シャルケからのオファーがあったが、これを断り、巨額オファーを示してきた北京国安(中国)への移籍を選び、国内のサッカー・ファンを驚かせている。
中国リーグは、一昨年の最優秀選手だった前クルゼイロのリカルド・グラールや、昨年のコリンチャンス優勝に貢献したジャジソンも獲得しており、20代半ば以上のブラジル人選手にとっては大きな移籍市場のひとつとして台頭している。事実、中国チームの財力は欧州強豪並かそれ以上で、選手の保有権を持つブラジルのクラブ経営者にもおいしい話だ。
中国リーグへの移籍のオファーは、ルーカス・リマやエリーアスといった、国内で活躍するセレソン選手に対しても行われている。ただ、彼らが実際に「(レベルの低い中国リーグに行くことで)セレソンから外れるのはゴメンだ」と難色を示しているように、サラリーと引き換えに選手としての可能性を狭めることを恐れる声も多いことも事実だ。(6日付エスタード紙サイトなどより)
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