「日本ロリータ協会」公認の〃ブラジルカワイイ大使〃松田明美さんが昨年12月13日、『第2回ミミ・クリスマスパーティー2015』をサンパウロ市の島根県人会で開催した。会場にはロリータファッションに限らず、自分なりのおしゃれをした幅広い年齢層の約200人が来場し、茶会や抽選、食ブース、ファッションショーで盛り上がった。
アクセサリーやロリータ衣装、松田さん考案のミミ・オリジナルグッズの販売ブースが並ぶとともに、西洋野菜ビーツを使ったピンク色のカレーライス、ハート型の巻き寿司弁当や、ピンク色のクランベリー茶も販売された。その他にも洋菓子店マリーナ・アサノによるマカロンやミニドーナツ、レストラン「2nd Floor」のシュークリームも人気を博していた。
今回は『平和学』をテーマとし、来場者やスタッフが願い事などを書いた紙で、千羽を目標に鶴を折るという新たな試みも見られた。イベス・オオタ財団の協力によりスタッフが折り方を教え、出来た鶴は会場に設置された笹に飾っていく。非日系人も初めての経験に悪戦苦闘していたが、午後6時過ぎには目標の千羽を達成し、笹にはイルミネーションが点灯された。
広島県生まれで13歳まで日本で過ごしたという矢島みどりさん(24、二世)は、日本のアニメを通して仲良くなったという友人2人と来場。帰伯後、当地に馴染めず悩んでいた時に、「自分が好きなポップカルチャーを通してコミュニケーションを取れたことが嬉しかった」という。3人ともロリータ服の購入を考えているが、「普段の外出時に着るのは防犯の面などで恐さがある。でも今後のイベントで試してみたい」と語った。
松田さんは「今日はパウリスタ大通りでデモが予定されており、来場者が少ないかもしれないと不安があった。千羽鶴は無理かも知れないと思う気持ちもあったが、一致団結して頑張った結果うまくいった。感無量です」と話し、「Fechar com chave de ouro」との当地の慣用句で成功を喜んだ。
松田さんの言う〃カワイイ〃に年齢は関係なく、ロリータにも限定されない。自分なりのおしゃれをすることで自信や余裕が生まれ、そこから社会貢献などへ繋がると『カワイイ文化』の重要性を見出している。第1回目とは大きく変った今回の経験を、次へ活かしたいと意気込んでいた。
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好評だった第2回ミミパーティ。日本でネイル用品を販売する「ココイスト」のブースでは、高精度のジェルネイルの施術も。11歳から大学卒業までを日本で過ごした蜂須賀アドリアーナさん(36、二世)は、帰伯後ネイリストを志し再び日本へ渡り勉強したという。「精度の高いネイルを知ってもらう良い機会」と、日本で学んだ技術を披露していた。ミミパーティは単なるお茶会にとどまらず、〃カワイイ〃用品&技術の見本市にもなるかも?