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コーロル氏(Jefferson Rudy/Agência Senado)
コーロル氏(Jefferson Rudy/Agência Senado)

ジャノー=セルヴェローの証言裏付ける=コーロルの背後にルーラ=PT議員の起訴状の中で=BRD内で大型汚職展開

 【既報関連】昨日付本紙で報じた、92年に大統領罷免を受けたフェルナンド・コーロル上院議員(ブラジル労働党・PTB)が、ルーラ前大統領(労働者党・PT)からペトロブラス子会社のBRディストリブイドーラ社(BRD)の役員指名の実権を任されていたとの疑惑に関し、ロドリゴ・ジャノー連邦検察庁長官がそれを裏付ける発言を行っていることが明らかとなった。13日付伯字紙が報じている。

 コーロル氏のBRD内での影響力の件はペトロブラス元国際部長のネストル・セルヴェロー被告が報奨付供述の中で語ったものだが、フォーリャ紙によると、ジャノー長官が最高裁のテオーリ・ザヴァスキ判事に提出したヴァンデル・ロウベット下議(PT)に対する起訴状の中でも言及されているという。
 同長官によると、ルーラ氏は09年頃、議会での連邦政府への支持取り付けを目的に、コーロル氏にBRDの任命権などを持たせたという。
 コーロル氏は、BRDサービス部長にルイス・クラウジオ・カゼイラ・サンチェス氏を、ロジスチカ部長にジョゼ・ゾニス氏を指名している。これはPTB、そしてコーロル氏のゆかりのある企業、とりわけ同氏が大統領だった頃の大臣だったペドロ・パウロ・デ・レオーニ・ラモス(進歩党・PP)の企業に便宜を図るためのものと同長官は結論づけている。検察側は、コーロル氏はBRDでの贈収賄計画で2600万レアルの収賄を受けたと見ている。
 また同長官は、BRDの中にはPTの管轄領域も残されており、その影響で、セルヴェロー氏が財務部、アンドゥルテ・デ・バロス・ドゥアルテ・フィーリョ氏が消費者市場部の部長に任ぜられたとしている。
 同長官は、ヴァンデル氏への不正な金の動きはPTの影響の下で起きたという。その一部は、12年の南マット・グロッソ州カンポ・グランデ市の市長選での同氏の選挙キャンペーンで生じた赤字解消のためにあてられた(結果は落選)。
 また、今回起訴されたのはヴァンデル氏だけでなく、同氏の妻のロゼリア・ダ・クルス氏、前述のラモス氏ほか2人で、犯罪計画、収賄、資金洗浄の罪に問われている。
 エスタード紙によると、セルヴェロー被告は報奨付供述の中で、コーロル氏とラモス氏が2013年の会合で同被告を財務部長に留めると話していたことや、同被告の同職残留はマット・グロッソ州ロンドノーポリス市の燃料配給基地関連の事業と、リオ州マカエ市の化学製品備蓄庫関連の事業の契約をスムーズにまとめるためだったと述べているという。