2月はブラジルでカーニバル、8月は浅草カーニバル―日本から時間、お金をやりくりして数カ月も滞在し、当地にドップリ浸かっているサンバ愛好家らと交流を持つ機会があった。ブラジル人でもしない「年2回カーニバル」生活を10年以上続けるツワモノも。
「生の圧倒的な音楽、リズムを浴びて、思い切りダンスへの情熱を表現する快感は止められない」と練習会の終わった深夜3時半、サンパウロ市北部の裏路地で熱っぽく語る表情は輝いていた。
日本では、数カ月も仕事を休んで職場に戻れることはほぼ無く、それぞれに工夫してこの今の生活を実現している。リオ、サンパウロ市を合わせてそんな日本人は十指では効かない。独立心が強いようで、徒党を組む事を良しとしないのも特徴か。
とはいえ、楽器もダンスも禁欲的にひたすら練習する日本人の選抜サンバ隊の雄姿を、去年の120周年記念パレードで見たかった。(規)