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硬貨不足でつり銭払えず=値上げしたはずなのに料金そのまま

 ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事は19日、地下鉄、鉄道、バス等の公共運賃が今月9日より3・80レアルになったのに、つり銭用の硬貨が不足して不都合が起きている原因は造幣局にあると不満を述べた。
 つり銭の不足により、一時的に3・75レアル徴収とする駅が出ている他、値上げ前の3・50レアルしか徴収しない駅も出てきた。
 13年には23億枚の硬貨が作られたが、14年には4億枚に減少した。造幣局は貨幣鋳造は中銀の要請に応じて行われているとした。州政府は各銀行から硬貨を集めようとしたが、それも流通枚数の少なさからかなわなかったとしている。
 朝のニュース番組「ボン・ジア・サンパウロ」が取材に訪れた八つの駅では、二つの駅が料金を値下げしており、全ての駅では小銭の用意を呼びかける音声メッセージが鳴っていた。
 5センターボや10センターボ硬貨が不足しているため、本来の3・80レアルではなく、25センターボ硬貨だけでよい3・75レアルか、もしくは値上げ前と変わらぬ3・50レアルだけを徴収している駅がある。
 ある駅では3・50レアル、隣では3・80レアルといった現象が起きているため、3・50レアルの駅で多くの切符を買おうとする人も現れたが、3・75レアルや3・50レアルで買えるのは一時的で、1人1枚に限定されている。
 地下鉄公社は硬貨不足に加え、値上げ前に充分な議論が行われなかった事も問題だとしている。地下鉄では、駅構内や車内でもお釣りの準備をと呼びかけている。(20日付G1サイトより)。