このところ、サンパウロ市のバス、地下鉄、CPTMの新料金に関し、市民の困惑ぶりが話題になっている。事の発端は、料金が3・80レアルになったため、現金で払う人は日常的にあまり使わない10もしくは5センターボ硬貨を使わなければならなくなったことだ。つり銭不足もあり、多くの駅ではビリェッテ・ウニコの課金機や切符売り場に長い列ができているが、バラ・フンダ駅では、行列を避けたい人を狙い、16レアルで1日使えるビリェッテ・ウニコ(ジアリオ)を用意した上、利用者から4レアルを徴収し、1日平均40レアルを稼ぐ輩(やから)まで現れた。流通量が多い25センターボ硬貨を使える3・75レアルに改正した方が良いのでは。
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サンパウロ市では18日からタクシー運転手の新条例が施行されているが、市交通局は20日、タクシー運転手が客を乗せた際、「客と口論になりうる」との理由で禁じていた話題に関する規定を解除した。これにより、サンパウロ市のタクシー運転手はようやく、客に対してサッカーや宗教、政治の話を切り出すことが出来るようになった。ただでさえ、運転中しか話し相手がいない孤独な作業で、話す話題まで規定されては、さすがに息苦しかったか。
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英国の非政府団体オックスファムがクレディ・スイス銀行のデータを基に作り、18日に発表した「世界の富豪62人」にブラジル人が2人入った。ひとりはブラーマやバーガーキングなどの運営で知られる食品飲料界の大物ジョルジュ・パウロ・レマン氏で26位、サフラ銀行のジョセフ・サフラ氏は52位。景気後退期には華やかな話か。