サンパウロ市中央部にある市内有数の美術館のひとつ、ブラジル銀行文化センターで25日から「ピエト・モンドリアンとデ・スティル運動展」が開催される。
ここ数年、サンパウロはちょっとした絵画展ブームだ。2012年にはルネサンス絵画のブームが起きたかと思えば、ここ数年は現代アートのロン・ミュエクなどの「ハイパー・リアリズム」の展示が話題となっていた。
今回はじまるモンドリアンの展示会も、開催が発表された昨年12月のうちから高い注目を浴びていた。
ピエト・モンドリアン(1872~1944年)は20世紀初頭のオランダの画家だが、彼も絡んだ「デ・スティル運動」は現代アートにも強い影響を与えており、近年は世界的に再評価されている。
「デ・スティル」とは英語なら「スタイル」を表す言葉だが、1910年代頃に展開された運動でモンドリアンが表現したのは抽象画だ。とりわけ、幾何学模様や平面を生かした「キュビズム」を独自に発展させたもので知られている。たくさん描かれた四角の集合を白、赤、青、黄色に塗って表現した絵画は、デザインの部門でも応用されるようになり、家具の分野でもよく見られる。
今回の展示会では、世界的に再評価されたモンドリアンの絵画や彫刻、写真、約60点を紹介している。
開催は25日から4月4日までとなっている。