リオ州では先週来の雨で洪水や土砂崩れが発生し、緊急事態を宣言する自治体が出ていると21日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
19日に緊急事態を宣言したのは山間部のペトロポリス市だ。同市では15~21日に790カ所で土砂崩れが起き、洪水や冠水も発生した。24日までは雨が続く見込みで、被害はさらに拡大する見込みだ。被害が大きなペドロ・ド・リオ地区には、被災者の状況を確認、登録し、必要な措置を講ずるための対応センターが設けられ、労務社会保障局員が派遣された。避難所収容者は473人を数えている。
ノヴォ・フリブルゴでも、土砂崩れで学校や保健所も含む家屋損壊が起き、住民への退避命令も出た。大半は親戚などの所に身を寄せたため、避難所生活者は16人だ。今回の雨での避難者は5人で、避難所生活が長引く例も出てきている。
山間部ではボン・ジャルジンやテレゾ・ポリスが警戒警報を発令。バイシャーダ・フルミネンセのドゥッキ・デ・カシアス、北部のマカエや北西部のサントアントニオ・デ・パドゥアも同様の措置を講じている。
21日付G1サイトによると、同州では22日もサントス・ドゥモン空港が悪天候のために離着陸を停止。午前11時10分現在、8便をキャンセル、1便が遅れた。
一方、バイア州では、今年最初の3週間で平年の月間降水量の2倍から3倍の雨が降っている。唯一の例外は南部で、平年が125・3ミリなのに対し、89・6ミリしか降っていない。西部のサンタマリア・ダ・ヴィトリア市ではサンフランシスコ川の支流の氾濫で洪水、冠水が発生。西部のバレイラス市や北部のジャグアラリ市などでも洪水が起きている。
アマゾン南部から南東伯、北東伯の一部は湿気を帯びた雲に覆われ、雨模様の日が続く見込みだが、マラニョン州では、30年来の干ばつで水深3メートルあった川も干上がり、漁師達が残った魚を他の川に移す作業を行っているという。