ジカ熱と小頭症の関係が取り沙汰される中、マルセロ・カストロ保健相が25日、生活扶助(ボウサ・ファミリア)受給者が妊娠した場合は、連邦政府が無料で虫除けを配布すると発表した。
ジウマ大統領が消臭した会議には、同保健相、アロイジオ・メルカダンテ教育相、ジャッケス・ヴァギネル官房長官、ジルベルト・オッシ国家統合相、テレーザ・カンペロ社会開発相、エジーニョ・シウヴァ社会通信局長官が参加した。
中心課題はジカ熱やデング熱、チクングニア熱を媒介するネッタイシマカ対策で、ゴイアス州政府が実施中の、保健局職員らが訪問記録を電子化、各地区の動向をいち早く捉えて対応する方策を取り入れる事などが話し合われた。
保健相によれば、29日にはジウマ大統領が各州知事とのビデオ・カンファレンスを開き、ネッタイシマカ対策について話し合う予定だ。同相は、国は既に打てるだけの手をうっており、啓蒙活動と共に、市民の協力を仰ぐ事が不可欠との見解も明らかにした。
会議後の記者会見での同相は「女性は長袖、長ズボン、靴下、靴などを着用し、蚊の攻撃から全身を守るべきだ」と再度強調した後、「ブラジルでネッタイシマカの存在が知られ始めてから30年経つが、この蚊は絶滅するどころか、勢力を増している。もしここで負ければ、一体どれだけの小頭症児が生まれてくる事か。たった1種類の蚊撲滅に足る対策をとれなかったのだから、今度こそ、国を挙げて取組むべきだ」と宣言した。
着衣の話や生活扶助を受けている妊婦への虫除け配布は、ネッタイシマカが媒介する病気の中でもジカ熱が最も注目されている事を示している。27日には大統領府に虫除けメーカーの担当者を集め、どの位の量の供給が可能かを確認する。
ジカ熱用の予防接種ワクチンはこれから開発が始まる段階で、それまでは、蚊の発生源を断ち、蚊に刺されないようにする事が最大の防御策だ。
同相は「生活扶助を受けている妊婦には連邦政府が虫除けを無料配布するが、それ以外の人達も国家衛生監督庁(Anvisa)が認証している虫除けを使う事を勧める」とし、ジウマ大統領が22日に行った「国を挙げてネッタイシマカ対策に取組む」との主張に歩調を合わせた。(25日付G1サイトより)