【既報関連】NY市場での原油価格が1バレル=30ドルを割り込んだ事で、ペトロブラス社(PB)は8割の油田の今後について〃板ばさみ〃状態となり、その処遇に困っていると25日付エスタード紙が報じた。
8割の油田はどれも、採掘量が1千~1万6千バレル(B)/日で、採掘量が少ないために価格下落の影響をより大きく受け、赤字操業になるところさえある。
しかしそれらの油田を政府に返却すれば、契約不履行による多額の違約金がかかる。
投資コンサルタント会社IHS社のラ米石油ガス部長のロドリゴ・ヴァス氏は「PB社が抱えている問題は、放置しても赤字を産むだけの油田がある事、それの採掘権を放棄しようにもその資金がないことだ」という。
原油庁によると、PB社は300以上の油田を採掘しており、生産量の大半は82の油田から得られているが、その内の65油田は採掘量が2万B/日以下。日産量の9割は採掘量上位の20油田から上がっている。
ヴァス氏はPB社が油田を維持するか、採掘権を返却するかは、油田毎の採掘経費と生産性に応じてケース・バイ・ケースで決まるとしており、1千B/日以下の28油田は保持しないだろうとの見方を示している。