マテ茶を飲み、スペイン語の音楽を聴き、リングイッサを挟んだアルゼンチン(亜国)風ホットドックのチョリパンをほおばり、着ているシャツは亜国代表ユニフォーム。ブラジル南部サンタ・カタリーナ(SC)州都フロリアノーポリス(FP)の海岸は、12月より、そんな亜国人で埋め尽くされている。
24日付フォーリャ紙によれば、ブラジル観光公社は、15年末から16年3月にかけての夏の時期にブラジルを訪れる亜国人観光客は、前回の夏より20%増え、過去最多の200万人に達すると見ている。
200万人の内、少なくとも半数はSC州の海岸部やFPの島を訪れると見られている。在FP亜国総領事館も同様の見方をしており、「ここ10年間で最大の訪伯者数となるだろう」とオクタヴィオ・ラ・クロース副領事は語る。
亜国からFPには毎日9便の旅客機が運行し、カーニバル末までには200台のバスが走る事になっている。現在、両国間の国境審査は最大8時間かかっているという。この夏、同州を訪れる観光客は約850万人と予想されており、その70~80%は亜国人が占めると見られている。
2000年代初頭のように、レアル安と分割払いを駆使し、亜国内で購入が解禁されたドル、レアルを握り締め、亜国人はFPを目指す。
マルタ・グラタローラさん(会社経営・48)は、ブラジルのホテル代は亜国国内より安くつくとしている。
安いのは宿泊費だけではない。亜国人観光客はビキニやビーチサンダルの安さにも目を輝かせている。
「今年の夏来る亜国人はみんな強気だ。金は使うためにあると考えるから、電卓なんて叩きやしない」とFP在住4年の亜国人クリスチャン・ピコ・カマーチョさん(23)は語っている。