【サンフランシスコ共同】米カリフォルニア州サンフランシスコのクラレンドン小学校で1日、第2次大戦中に日系米国人として強制収容された後、日系人の名誉回復に尽力した故フレッド・コレマツ氏の生涯を通じて歴史や人権を学ぶ催しが行われた。
カリフォルニア州で日系二世として生まれたコレマツ氏は1942年、強制収容所に入ることを拒否したが、米軍に身柄を拘束され、収容所で1年半を過ごした。
その後、収容手続きの不当性を訴え、名誉回復を求めて連邦最高裁まで争ったが44年に敗訴。82年に再び提訴し、翌年勝訴した。日系米国人への謝罪と補償金支払いを盛り込んだ強制収容補償法の88年の成立にも貢献した。
1日の催しでは4年生の児童がコレマツ氏の生涯を劇で演じた後、コレマツ氏の弁護団代表だったデール・ミナミさん(69)が登壇。「人種や見掛けで人を差別してはいけない」と約550人の児童に語り掛けた。
児童から「あなたにとって平和とは何ですか」と問われ、ミナミさんは「自分や家族のためだけでなく、みんなのために良いことをすること」と答えた。
同小学校は日本語や日本文化の教育に力を入れている。