3年以上の工事の末、サンパウロ市北部、アニェンビーのサンボードロモからわずか1キロの地に念願の「ファブリカ・デ・サンバ」が今シーズンから仮オープンしたとR7サイトが報じた。
08年、当時のカサビサンパウロ市長は、各エスコーラのパレード用の山車の製造、保管場所として、巨大格納庫14の建設を公約したが、七つだけの先行使用開始となった。
1部リーグ「エスペシアル」に所属する14エスコーラ中、大きな山車の格納庫を所有しない七つのエスコーラに優先的に使用が認められた。その一つ、X―9パウリスターナの格納庫では、溶接機がフル稼働し、燃える臭いと火花がまじりあう。鉄粉が床にたまり、発泡スチロールの削り滓を溜めた巨大な袋が扉の前に置かれている。
近年の大不況やドル高レアル安で各エスコーラは練習場の家賃の支払いにも苦慮しているため、フェルナンド・ハダジサンパウロ市長は3日、公有地や公有施設を使っているエスコーラに対する家賃免除と、土地や家屋使用に起因する過去の負債を帳消しにする法令を出した。
サンパウロ市北部の有力エスコーラ、ローザス・デ・オウロ会長のアンジェリーナ・バジーリオ氏は「4万レアルの家賃はとても高く、払う手段がない。今回の法令はとても助かる。1979年に使い始めた当初、フレゲジア・ド・オーは何もなく、好んで来る人は誰もいなかった。我々が活動し始めた事でこの地区に人が集り、地価向上に貢献した」と言う。
舞台裏の混乱はあるが、今年もサンパウロ市カーニバルは幕を開ける。
5日は初のアンゴラ人のライーニャ(打楽器隊の女王)を擁するペロラ・ネグラを先陣に、昨年は日伯外交120周年をテーマにパレードしたアギア・デ・オウロ、エンレード(テーマ曲)でタトゥーを歌う事から、団員の多くが本当にバラのタトゥーを入れて挑むローザス・デ・オウロなどがパレードする。
翌6日は優勝候補のモシダージ・アレグレと、フランスをテーマにし、エンレードの一節にシャンソン風のアレンジを加えた昨年優勝のヴァイ・ヴァイなどが登場する。
2部リーグ「アセッソ」9組のパレードは7日で、9日には各々の優勝エスコーラが決まる。アセッソ上位2組とエスペシアル上位5組は12日に再度パレードする。
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